若かりし頃のわたしの吉原ソープ嬢体験記。
第四話はこちら。
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【吉原物語】第四話、衝撃的な出来事
若かりし頃のわたしの吉原ソープ嬢体験記。 第三話はこちら。 ようやくソー ...
ついにソープ嬢としてデビューしたわたし。
そういえば第四話ではデビュー戦に一切触れていなかったので、ここで敢えて思い返してみようかな。
(昔過ぎて記憶がなかなか出てこないのよw)
確かね、この時すっごい脱ぎにくいドレスを選んでしまったの。
初接客で緊張してる上になかなか服が脱げなくて、致す前から汗だくになったのを覚えてるよ。
はあ、ホントにソープ嬢らしからぬイモ娘だったなあ…(苦笑)
さて、今回は自分の中で一番好きなお気に入りの回だよ。
自画自賛だけど、吉原の様子を一番濃厚に詰め込んだ内容に仕上がってると思う。
是非、内側から見た吉原の世界を堪能してみてね。
では、吉原物語第五話、いってみよー!
第五話、吉原での日々
ソープの仕事を始めて三ヶ月も経つ頃には、仕事も店もすっかりわたしの生活の一部になっていた。
あっという間に店に溶け込んだわたしは、出勤前に吉原をウロウロして一人で買い物が出来る位に街の中にもなじんでいった。
それぞれの店の前には、いつも同じボーイが立っている。
毎回同じ道を通って買い物をするうちに顔なじみになって、前を通りかかる度に挨拶するようになった。
仕事が終わった後は吉原の中にある小料理屋で店の女の子とご飯を食べるようにもなった。
最初はソープランドしか無いと思っていた吉原だが実は独立した小さな街で、ソープ以外にも様々な店がある。
そして吉原のソープ嬢はこの街の中でほぼ全ての用事を済ませられるようになっていた。
薬局にはS・M・Lサイズの各種コンドームが取り揃えられており、ガーター用ストッキングから潤滑ゼリーまで仕事に必要な消耗品は全て置いてある。
洋服やドレスを売っている店もあったし、ソープ嬢専門の撮影スタジオもある。
ピルの処方やSTD検査をしてくれるレディースクリニックもちゃんと備わっていて、さらには遠方からの出稼ぎソープ嬢が生活する為のホテルまであった。
その気になれば、吉原の中で一ヶ月暮らす事も可能だろう。
ちなみにSTD検査というのは性病検査の事だ。
吉原では性病に掛かっていない事を証明する為、月に一度STD検査の結果提出を義務付けている店が多い。
普通のクリニックだと検査の結果が出るのに数日掛かるが吉原内のクリニックは数十分で結果を出してくれる。
そのせいか、結構な数のソープ嬢がそのクリニックを利用していた。
そこでも何人か顔見知りのソープ嬢が出来てしまった位だ。
少し歩けば知り合いにばったり会って世間話をする。
すれ違う人もなんとなく見かけた事のある顔が大半で。
吉原という場所は街というよりもまるで一つの小さな村。
そんなこじんまりとした独特の雰囲気も結構気に入っていた。

わたしが働いていた店では、曜日を決めて週に三日か四日出勤するというのがよくある働き方だ。
吉原までそんなに交通の便が良くなかったわたしは週に三日、一日おきに出勤する曜日でシフトを組んで出勤していた。
店のオープンと同時に昼過ぎに出勤して、閉店の二十四時まで働く。
一日の拘束時間は長かったが、一日頑張れば次の日はゆっくりと身体を休める事が出来る。
わたしは残念ながら道具があまり丈夫ではない。
その為、このペースの出勤が一番働きやすかった。
週に三日の出勤といえばとても少ない気がする。
しかもソープでは生理休暇をきっちり五日は取るので、月で数えると約十日程度の出勤だ。
だがそれでも収入は当初予想していたよりも遥かに多く、それまでいた店の倍以上の金額を安定して稼ぐ事が出来た。
この店は一人当たりの接客時間が百十分。
一日の勤務時間は約十二時間なので、食事休憩と準備時間を除いて最大で五人接客する事が出来る。
ソープは『一日でOLの月収を稼げる』 と噂で聞いており正直そこまで信じていなかったが、四人も接客すれば本当にOLの月収を手にする事が出来た。
ただ、毎日が全枠埋まる訳では無い。
個人差もあるが大体一日に三、四人の接客が当時の平均だったと思う。
わたしはのんびり屋なので一日中付きっぱなしよりも、ある程度休憩を挟みながら三人位接客する働き方が性に合っていた。
もちろん、そんな平均ばかりではなく五人接客する日もあれば一人しか接客しない日ももちろんあった。
拘束時間が十二時間近くある為、一人しか付かないと十時間近くも待機室で過ごす事になる。
特にこの業界で閑散期と言われる季節は本当に静かで、出勤女性のほぼ全員で三時間以上待機する事もたまにあった。
そんな長い時間を共に過ごすのだから、女性同士の繋がりは自然と深くなる。
昼間は口開けのひと仕事をした後、みんなで吉原内にある出前弁当を取って一緒に食べた。
夕方は仕事がぽっかり空く事が多く、そんな時は店長が待機室にやって来てやいやいとお小言を言う。
それをみんなで苦笑いしながら聞いた。
夜になると店も賑わってくるので、仕事の合間に慌しく化粧を直してゼリーを仕込みながら愚痴や軽口を言って笑い合う。
仲良くなって色んな話をすると、何かと経験豊富な子が多くてとても面白かった。
一見大人しそうに見えるがやはりソープ嬢だけあって経歴やお金の使い方が凄い。
AV女優。
有名ソープからの移籍嬢。
ホストにハマっている子。
ヒモを飼っている子。
整形を何度も繰り返している子。
わたしは結構地道に貯める派で、風俗でお金を手にしても遊び歩いたりする事はほとんどない。
だから自分の知らない世界を知っている彼女達の話を聞くのは刺激的でとても楽しかった。
ただ、そんな大胆な彼女達もやっぱり普通の女の子だった。
一生懸命仕事をして、ちょっとした事で喜んだり、ちょっとした事で落ち込んだり。
中には待機室で泣きだす子もいた。
喧嘩する子もいた。
理由は様々だがお客の乱暴なセックスに傷付いたり、お客を取った取られたで揉めたり。
ネットの掲示板に容姿の事を書かれて整形しようかどうか真剣に悩む子もいた。
色んな感情や欲望がむき出しの、生々しい世界でもあった。
そして多分、わたしも含めてみんな吉原という不思議な場所に絡め取られていた気がする。
そのせいか他の風俗に比べて吉原というエリアへの定着率はとても良かった。
例え店を辞めても別の店で吉原の中を転々とする女性は数多くいる。
その理由は、桁外れに手にするお金のせいなのか場所による見えない力のせいなのかは分からない。
一度足を踏み入れるとなかなか抜け出せない。
吉原はそんな場所だった。
つづく
あとがき
現代の吉原の世界、堪能してもらえたかな?
正直、接客に関しては馴染みのお客さん以外はほとんど覚えてないんだけど、待機室で過ごした時間と吉原の街並みは今でも鮮明に覚えてる。
ただね、夜の吉原ってほとんど歩いたことがないんだよね。
(夜は常に店の中にいるからね)
記憶にあるのは出勤時の閑散とした昼間の街並みと閉店後、ネオンが消えた真っ暗な吉原。
どちらも味があって好きだったなあ。
さて、次回はついに吉原物語の最終話だよ。
わたしは吉原をどんな風に旅立つのか。
それほど凄いドラマがあった訳じゃないけど、他の店とは全然違う思い出に残る終わり方だったよ。
乞うご期待!
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【吉原物語】最終話、さようなら、吉原
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